今年もまたマヨルカ島の友人の家に滞在しました。
滞在中は、たったの一度も電話もせず、コンピューターもないからメールも見ず、新聞もテレビも見ませんでした。そして一度も口紅も付けず、布袋以外のハンドバッグも持たず、おしゃれなドレスも着ずヒールのある靴もはかず(いずれも持っていきませんでした)、一粒の錠剤も飲まず、アイロンもかけず(笑)・・・ 本当に自然体の生活でした。こんな生活は、都市ではなかなかできません。
観光地と呼ばれるところはほとんど行きませんでした。人のほとんど来ない入り江で泳ぎ、ストックを持って何キロも歩き、古い古い遺跡を見、打楽器のみのコンサートに行き、一世紀以上前と同じ生活をしている人を訪ねました。
小さな村は、昔からの街並みを保存しているので、目的もなくただ歩くのも本当に興味深く楽しいものでした。
お土産は何も買いませんでした。
あ、ただひとつ、これ。

素焼の、星と月の形にくりぬいた窓がいくつも開けてある口のない壺。
これは、中にキャンドルを置いて、その光がこの月や星の窓から漏れるのを楽しむ道具。 あちこちの家の入り口やテラスにたくさん置いてあって、とても素敵でした。一抱えもある大きいものがほとんどだけれど、とても持って帰れないので、一番小さいものを買いました。
中にキャンドルを置くと、ほら・・・・!

それから、浜辺で拾った、まるで鳥の卵のような石たち・・・・
濡れていると、キラキラ光って、それはきれい。ついつい拾っては持って帰ってきました。

それではこれから少しずつ、ゆっくりマヨルカでのお話しをしますね。








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お店の間口は狭く、入ると左手に生チーズを並べた部屋があり


その横に細い通路があって奥に続いています。

おや、先客が・・・

そこはテーブルが3つしかない狭いスペースですが、チーズの試食ができるのです。それにワインとパンをつけてくれます。
その部屋が、昔のキッチンになっていて楽しいんです。




昔はここはバター作りの作業場だったそうで、なるべく元の雰囲気を残すようにしているそうです。

今日は3種類のチーズを頼みました。

ほんのちょっととお思いでしょう。私もそう思いましたが、パンにチーズを乗せてゆっくりワインをいただいていたら、すっかりおなかがいっぱいになり、ちゃんと昼食になりました。
横の人たちはマドリッドから来た人たちで、話の一言一言まで全部わかるので、あ~スペイン語はいいなぁ、カタラン語はわかるけれどまだまだ苦手だなぁ…と思ったものでした。
食べた後はすっかり元気を取り戻し、勇んで鏡を持って家に帰りました。
突然ですが、7月21日から30日まで、バケーションで留守になりますので、ブログもお休みさせていただきます。
皆様もよい夏をお過ごしください。
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実は、反対側の壁にも、少し小さい鏡がかかっていますが、あまり気に入っていないのです。

これは下に行くにしたがって少し狭くなっています。

我が家の家具はcaoba(マホガニー)が多いので、こんな濃いこげ茶色ばかり

モデルニスタのものは、もっと薄い色が多いので、探すのに苦労しました。
この鏡の上についているレリーフ

我が家の玄関をはいったところにかかっているモデルニスタのマホガニーの鏡も

上にこんなレリーフが付いているので、ちょっとおそろいみたいでしょう。

ということで、ほんのちょっぴり、リビングにも変化がありました。

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1767年の年号の入った家を見つけたり


こんな通りを歩いていたら、


アンティークショップがありました。

何か面白そうなものがありそう

お店は閉まっていましたが、電気がついていたので、写真だけ撮って、家に帰って大きくしてみたら

探しているリビングの壁用の鏡にピッタリのものがあったのです。
で、翌日また行ったんだけれど、どうしてもどこか思い出さない。
ずいぶん長い間ぐるぐる回って、あきらめて帰りました。
さらに翌日、しつこくまた行ったんです。 写真の撮影時間を見て、あそこの後で、あそこの前、とかね。
で、それはあのあたりか、と見当をつけてまた歩きまわり、とうとう見つけたのです。
嬉しかったなぁ!


早速お店に入って値段を聞くと、予算よりかなりオーバー。


あきらめかけた私の顔を見ると、お店のお姉さんはこちらの予算を聞いて、ここまでなら下げます、と言ってくれました。考えて考えて、買うことにしました。

お店の人が梱包してくれている間、許可を得て店内の写真を撮らせてもらったというわけです。

なかなか面白いものがいっぱい










よく見ると、他にも同じくらいの大きさの鏡がいっぱい。
私の買った鏡を外した後に掛けた別の鏡もまた素敵。

お店の人の言うことには、お店の横の通りの名前がカタラン語で「鏡」という意味なんだそうです。それで、鏡を多く取りそろえているとか。

とても気に入ってしまったアンティークショップでした。
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今日はパン屋さんに行く道々撮った写真。
M.Girona通りにある古い家の横を通り

教会の横の道に入って

この教会、裏から見るとこんな屋根なんですよ。中はどうなっているのかな?

キンタ・アメリア公園を突っ切り

もう一つの公園に入り

この地区のCasal (カルチャーセンター)の横をすり抜け


Pucci i CadafalchのCasa Sastre i Marqués (1905)の横の道を行きます。

ここはスローモーションで




その道のほぼ突き当りにあるパン屋さん

瀟洒なピソ(マンション)の一階で、外に目立った看板もないので、行き過ぎてしまいました。
内部はこんな風


いつものようにintegralのパンの塊を切ってもらいます。
小銭が10センティモ足りなかったら、またいつか来た時でいいわよ、と。なんとも親切な。
パン屋さんの斜めにあるツタの絡まった家を横目に見ながら帰ります。

公園の横にあるこの家は、2軒入っていて、半分は修復済み、半分はまだ・・・

家に帰ると、パンは冷凍して、一緒に買ってきたビスコチョ(カステラみたいなお菓子)でティータイム・・・
オルチャタとカバとサクランボは、変な組み合わせだけど・・・

涼しい風の通り抜けるベランダは天国。
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モンカダ通りのピカソ美術館の前はいつも長蛇の列ですが、左側のこのミュージアムは比較的ひっそり。
この3枚の写真はミュージアムのHPからお借りしたものです。

ウィンドーにある大きな頭の像は、メキシコオルメカのもの。
メキシコに住んでいた時、オルメカまで行き、実際に巨大な頭像をたくさん見たことを懐かしく思い出しました。

これは高さ1mくらいなので比較的小さなもの

このモンカダ通りは14、15世紀ころ非常に重要な通りで、たくさんのパラシオ(館)が建てられました。
ピカソ美術館も3つのパラシオを使っていますが、こちらのBarbier-Mullerミュージアムも同時代のパラシオ、Palau Nadalで、もとは14世紀に建てられたものを何世紀にもわたってたびたび修復して現在に至っています。
正面の入口と2階のバルコニーはネオクラッシック様式で18世紀のもの。

入口をはいると、この時代のパラシオの常であるように、パティオがあり、地階部分は、は馬車を収納する車庫、また従業員が住んでいました。

パティオに立って見上げると


この先端がとがった装飾のある窓は15~16世紀のもの

上階に上がるには、こんなトンネルのような階段を上っていきます。

踊り場の壁には昔の壁が見えます。ということは、この階段は後から作られたのでしょうね。

階段を上るとバルコニーがあり


柱が美しい

内部はかなり暗い照明で、展示物がボっと浮かび上がるようになっていてなかなか素敵。以下の写真はミュージアムのHPからです。

ここにある展示物は、ジュネーブにある同名ミュージアムからバルセロナに寄贈された、中南米のプレコロンビア時代の陶器類です。いずれも素晴らしい芸術品ばかり。


この日は学校の生徒たちの団体が入っていてとても賑やかでした。今サマースクールで、毎日のようにあちこち連れて行ってもらっているようですね。
Museo Barbier-Mueller de Arte Precolombino c/Montcada, 14
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場所はチェリストのトニア宅。 庭の横にポーチがあり、みんなが集まってワイワイできるようになっています。
体調がいま一つのトニア、40分ぐらい前に行って、ポーチにいろいろ運ぶのを手伝いました。
この日はなぜかみんな大幅遅刻。予定の40分後くらいにやっと集まりました。
周りは緑がいっぱい、涼しい風が吹きぬけます。
大きなテーブルに各自持参の物を並べます。

食べる前にちょっと演奏。電子ピアノを家から運びおろして設置

はじめは第二ヴァイオリンのエンリケとチェロのバルバラの演奏

この日を目指して練習してきたわけではないので、レベルのことはまぁ考えないで、とにかく楽しもう!
オーボエのファンと私のフルート。 ねぇファン、もうちょっと真面目にやってよ~

ファンは映画音楽をアンヘルの伴奏で。アンヘルはもちろん初見で。

いちばんよかったのはアンヘル(指揮者)の演奏。 バッハ ゴールドベルク変奏曲!
彼はチェンバロ・オルガン・ピアノ奏者でもあります。

さあ食べよう!

みんな食欲モリモリ。
私は「チャーハンと焼きそばとちらし寿司」の中から希望者の多かったちらし寿司を作ってゆきました。

いつの間にか日も傾き

トニアがうっとりしたように電子ピアノを弾いていました。

楽しかった夕食会、帰ったら11時を過ぎていました。
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アーモンドを買ったらまた温かい! お店のお姉さんが紙袋に入れると、ぷつぶつと棒で穴をあけてくれました。
いい香りが漂ってきます。今丁度ナッツを炒っているところだったのです。
ヨーロッパでもただ一つ残っている、157年前のあのナッツ炒り機で!

今、炒り機は窯の中に入っているところ

炒り終わって出てきました(あ、もちろん手動ですが)

熱そうですね

蓋をあけ、炒り具合を調べています

まだ炒り足りないようで、再び窯に戻していました

こんな具合にみんな手動

それにしても1世紀半以上、よく持つものですね!燃料は薪!

買って帰った炒りアーモンドは、香ばしくて、いままで食べたどのアーモンドよりもおいしかったのです。今後ナッツはここで買おう!と決めました。
あ、そのあとすぐ近くにある El Xampanyetに寄りました。
お店の奥で若い人たちが準備しています。

このあたりに置いてあるものも面白いものがいろいろ

シフォンのビンがずらり

シャンパニェット一杯とバカラオとサーモン、おいしかった~。
ごちそうさまでした~。

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ファッション小物の店、Guantería y Complementos Alonsoです。Guanteは手袋。昔は手袋は必需品だったのですね。
創業は1905年です。
残念!閉店。

建物の上の方

こちらは後日行った時の写真です。


ウィンドーには扇子が目立ちます

細かいところにもアールヌーボーのデザインが




外の写真を撮っていると、お店の人が出てきて、中を見てもいいですよ、と言ってくれました。
わぁ!




素晴らしい三面鏡がありました


靴下が見えなければいいのだけど


店内の家具は、改装はしてもオリジナルのまま。



これからもずっとお店が存続するためには、もう少し品揃えに工夫がいるかもしれませんね。
Guanteria Complementos Alonso Calle Santana, 27
これで老舗ツアーは終わりです。今後もこんなお店を見つけたらご紹介してゆきたいと思います。
長い間お付き合いくださいましてありがとうございました。
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ランブラスに出ると、創業1820年の衣料のお店があります。 Camiseria Casa J.Xango Cotchetです。こういうところはブティック、と呼ぶのは似合わないですね。

日本で言ったら、昭和っぽい商品が並んでいますが、たくさんのチェーンの衣料のブティックが氾濫している今日、やって行けるのかな・・・と心配になりますね。
ランブラス通りの反対側、Virreina宮の建物の中にある楽譜屋さん、Casa Beethovenも創業1880年。ここはお店の中も本当に昔のまま。

Carmen通り8番地にあるCasa Parramon Luthierは、あらゆる弦楽器の製造販売のお店。創業が1897年です。
この日はもうシャッターが下りていましたし、建物の上の階にあるので写真がなくてごめんなさい。
こちらがHPです。
http://www.casaparramon.com/
さて、Carmen通りをさらに進みますと、有名なEl Indioのお店があります。創業1870年。
この日はもう閉まっていました。

建物の上のほうはこんな感じ

お店はsederia, laneria, panyoleria,lenceriaとなっています。今はあまり使わない(最後の単語は使いますが)名前ですが、sederiaは絹ものを指し、laneriaは毛織物、panyoはハンカチとかスカーフなど、lenceriaは下着類というわけです。
シルク製品は19世紀では大変高級なもの。ご婦人のあこがれでした。光沢のあるしなやかなシルクで下着などを作ったのでしょう。ここは女性に夢を売る高級ブティックだったわけですね。
後日、また行って写真を取りました。



贅沢な店構えは昔のままなのですが



ウィンドーを飾る商品は、夢のあるものとはかけ離れたもの・・・






もう夢を売るお店ではなく、ちょっとさびしい思いをしました・・・・。
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