リセウ劇場のオペラ「フィガロの結婚」

土曜日の夜はリセウ劇場でオペラ「フィガロの結婚」を見ました。
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オペラを好きになったきっかけがこのフィガロで、10種類以上のいろんな劇場のDVDを見ているのに、なぜか実際の舞台を見たのは初めてでした。

例によって、劇場内の撮影は禁止ですから、画像はすべてリセウ劇場のHPからお借りしたものです。

幕が開くと、そこはフィガロとスザンナの部屋。 伯爵家に住み込みで働いている二人は今夕結婚するのです。その部屋は、伯爵夫人の部屋からも伯爵の部屋からもすぐで便利、と喜ぶフィガロに、スザンナは、伯爵さまがいつでも入って来られるから、と心配しています。伯爵が「初夜権」を復活させようとしているからです。
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女中頭のバルバリーナは年甲斐もなく若いフィガロにあこがれ、ライバルのスザンナとうたう二重唱が面白く、ハーモニーがとても美しい。

スザンナが一人でアイロンをかけていると、少年ケルビーノが入ってきて、次々に女の人に恋をしてしまう自分がわからない、と歌います。
メゾソプラノによって演じられるケルビーノ、今回のはあまり好きじゃなかったな・・・。

そこにいきなり伯爵が入ってくるので、ケルビーノはあわてて隠れます。
伯爵はスザンナにくどきにかかります。
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ところがさらに今度は音楽教師が入ってきたので、伯爵もあわてて隠れます。

音楽教師がふとどきなことを言ったと、怒った伯爵が姿を現します。びっくり、平謝りの音楽教師、そしてケルビーノも見つかってしまい、まずい雰囲気のところに、フィガロが従業員全部を連れてやってきて、初夜権を廃止した(実はしたとは言っていない)伯爵に感謝の歌をささげます。
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女の子狂いばかりしているケルビーノは、軍隊に行け、と歌い、そうしたら女の子の周りをひらひら飛びまわれないだろう、とみんなでからかいます。
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舞台は変わって、伯爵夫人の部屋。夫の愛が離れてゆくさびしい思いを切々と歌います。このオペラの登場人物の中で、彼女が一番素敵でした。普通、かなりドラマティックな声のソプラノが歌うのですが、今回はリリックでとても美しい声のソプラノ、容姿も品があって素敵でした。

スザンナが入ってきて、ケルビーノを導きいれ、伯爵夫人に愛の詩をささげます。
有名な「恋とはどんなものかしら」
伯爵夫人とスザンナで、ケルビーノを女装させていると、突然伯爵が来ます。二人はあわててケルビーノをクローゼットに隠しますが、気配を感じた伯爵は、「男をかくまっている」と怒ります。クローゼットのカギを壊す道具を取りに伯爵と夫人が部屋にカギをかけて出て行った隙に、スザンナがケルビーノを窓から庭に飛び降りさせ、自分がクローゼットに入っています。
戻った伯爵と夫人が、クローゼットから出てきたスザンナを見てびっくり。

そこにフィガロ、続いて女中頭マルチェリーナと医師バルトロが来て、フィガロがマルチェリーナから借金をしていて、返せなかった場合はマルチェリーナと結婚するという証文を見せ、裁判を迫ります。
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フィガロが知らない、といい張ってもそれは無理。
ところがフィガロが自分の素姓を証明するために腕にあるマークを見せますと、真っ青になったマルチェリーナが、彼は自分のさらわれた息子だといいます。さらに父親はそこにいるバルトロだと。

伯爵夫人に花をささげる少女たちに交じって、女装したケルビーノがいます。
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夫人は、遊び好きな伯爵を懲らしめるために、スザンナの協力を得てある計画を立てます。
まず、スザンナに、詩を書きとらせ、それを伯爵に渡すように頼みます。
それは、今夜庭でお待ちしています、というもの。伯爵邸の庭は、木や植え込みがたくさんあって、逢引には絶好の場所なのです。
その時の二重唱が「手紙の歌」として名高いソプラノ二人のデュエット。女声の二重唱が大好きです。本当に耳に心地よい。

フィガロとスザンナ、マルチェリーナとバルトロの2つのカップルが結婚式を挙げることになりました。
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結婚式のとき、スザンナはピンに刺した手紙を伯爵にこっそり手渡します。

ピンに指をさされながらも、伯爵はそれを読んで大喜び。その手紙をバルバリーナという使用人の娘にスザンナに渡してくれと頼みますが、彼女はそれをどこかに落としてしまうのです。

庭の場面は、背景の木を映し出した鏡のような面が真ん中にひだひだを取りながら寄ってきて、なかなか素敵でした。
絶望して一生懸命庭でピンを探していると、フィガロとマルチェリーナがやってきて、すぐ見つけてあげます。手紙の内容を見て、フィガロは真っ青。スザンナが結婚したその夜、伯爵と会うことを約束した手紙ですから。絶望しながらも、フィガロは茂みに身を隠します。

スザンナがやってきて、「恋人よ早く来て」とうたい、伯爵がやってくると、スザンナはすぐ姿を隠し、また姿を現したときには、伯爵夫人がスザンナの花嫁衣装を着て、スザンナになりすましています。そうとは知らない伯爵は、スザンナと思って指輪をプレゼントし、愛の言葉をささやきます。

二人が去ると、ショックを受けたフィガロが嘆きの歌を歌います。そこに出てきた伯爵夫人に扮したスザンナ、私たちも浮気しましょうとフィガロを誘う。それがスザンナと知ったフィガロは、だまされたふりをして伯爵夫人に言い寄ります。怒ったスザンナは、フィガロをさんざんぶちます。

和解した二人が抱き合っていると、伯爵が来て、夫人とフィガロが逢引していると怒り、みんなを呼び、不倫の現場を捕まえたといいます。
そこに花嫁衣装を付けてスザンナに扮した伯爵夫人が現れ、事情を理解した伯爵は夫人にひざまづいて謝るのです。
この場面、間の取り方がものすごく大事。ここでは、伯爵夫人が現れるのが一秒ぐらい早かったと思うし、伯爵が謝る歌を歌うのも、もう2秒くらい遅くしたほうがよかったと思うんですけど。
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部隊はとてもきれいで素敵でした。スザンナ役のAinoa Garmendiaはあまり好きではなかったし、フィガロ役のJoan Martin-Royoももうちょっと歯切れがよかったらと思いましたが、伯爵夫人のMaite Alberolaは本当に素敵で、鈴を振るような美声のソプラノでした。伯爵役のDavid Menendezもよかったです。

モーツァルトのオペラは、やっぱり本当にうまい人に歌ってもらいたいオペラです。


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Commented by fukumimi_0306 at 2008-12-02 13:18
gyuさん、こんにちは!お久しぶりです。
フィガロ、ステキですよね。。。ワタシの初オペラもフィガロだったんですよ。音大のオペラ実習が毎年フィガロだったのです。
ウチの大学では(今はどうか知らないけど)日本語で歌うのですが、毎年聞いて三年のときにはオケにも乗ったので今でも日本語でなら歌えるアリアがあります。
小針のアリアとか冒頭のフィガロの「30、40、1メーター・・・ちょうどよし」とか。
へんな刷り込みで、今原語で聞いても頭のなかでは日本語で思い出したりするんです(^^;)
スザンナは何人もいたので隠れたとこから出てくるとにヒトが変わってたり。
gyuさんの記事で懐かしいことを思い出しました。





こんな豪華な
Commented by Bon at 2008-12-02 14:34 x
いやあ~!いながらにしてオペラ鑑賞できちゃいました。
今まで、あまりオペラには関心がなく、カルメンしか観た事が無かったのですが、フィガロ、観たくなっちゃいました。
gyuさんの解説も的確で、歌声まで聞こえてきそうです。

Commented by gyu at 2008-12-02 15:47 x
♪ fukumimiさん、おはようございます。お元気ですか?
オペラ実習というのがあるんですね。 全員代わりばんこにステージに立つわけですね。面白そう・・・!ははは、日本語で歌うんですね。
そういえば、ベルリンのコミッシェ・オパーで「コジ・ファン・トゥッテ」を見たら、ドイツ語で歌っていたのでとてもびっくりしたことがあります。
フィガロは耳慣れた音楽がたくさん出てくるし、楽しいオペラだから親しみやすいですね。結構長いですけれどね。
私ははじめに好きになった、プライのフィガロがやっぱりすきだなあ。
Commented by gyu at 2008-12-02 15:52 x
♪ Bonさん、おはようございます。いくつもコメントありがとうございます。
私もオペラはずっと好きじゃなかったんですよ。でね、ある日このフィガロを、ポネル演出のヘルマン・プライとミレッラ・フレーニが歌っているビデオを見たんですよ。それは映画のように撮影されているものなんです。で、すっかりオペラにはまってしまったというわけです。
ナマのオペラがすべていいというわけではありません。演出がひどくてとてもがっかりすることもありますからね。リセウのドン・ジョバンニなんか、ひどかった・・・。
Commented by KLE4c at 2008-12-03 09:30 x
本物のオペラって、タダの一度も見たことがないのですが、映画と違って生身の人が演じてるわけで、迫力は全然違うんだろうなあ・・・。しかも伝統ある建物の中での上演なのだし。とか言いつつ、写真がなんだか海洋堂の小さなフィギュアを机の上に並べてみて撮ったみたいに見えて、なんだか別の意味でもいいな、なんて思ってみたり。
Commented by gyu at 2008-12-03 15:28 x
♪ KLEさん、おはようございます。 初めて本物のオペラを見たのは日本で、「夕鶴」だったかな?でも、その時はあまり感動もなかったんですね。オペラというものをあまり知らなかった。
それから20数年たって、ビデオがきっかけでオペラが好きになり、少しずつ見るようになって、チューリッヒまで行って「ファウスト」を見に行き、終わった後感激して胸がいっぱいでした。その時の演出も歌手も素晴らしく、これこそ総合芸術!と思いました。
生のオペラでも、とても感動するものと、全然…の時とあります。
オペラの楽しみ方も、人によって千差万別ですね。
Commented by patronistaT at 2008-12-07 01:10
ずいぶんオペラを見ていないな・・・。
バルセロナでオペラを好きになったんです。
昔の焼ける前のリセウには度々通いました。
たった一人でオペラやクラシックコンサートに行っていたな。
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by gyuopera | 2008-12-02 08:09 | オペラ、コンサート musica | Comments(7)

私と一緒にバルセロナを散歩しましょう Vamos a pasear conmigo en Barcelona!


by gyuopera