陶器博物館  1

ペドラルベス宮のなかにある陶器博物館は、なかなか興味深いので、詳しく書きたいと思います。
ここはうれしいことに写真撮影がOKなのです。


スペインの陶器は、地方によって特徴があり、大まかに5つに分けられます。

Cerámica de Al Andalus y mudéjar アンダルシア風とムデハル様式
Cerámica Aragonesa            アラゴン
Cerámica Castellana            カスティーリァ
Cerámica Catalana              カタルニア
Cerámica Valenciana             バレンシア
Cerámica Andaluza              アンダルシア


紀元8世紀から15世紀まで、イベリア半島の大半はアラブの勢力下にありました。ムデハルは、そのイスラム圏の一番西の端の地方に住みついていた人たちでした。

アラブの支配下においては、言語や生活習慣、音楽、詩、さらには灌漑・土地の測量などの技術をもたらし、陶芸においては、防水加工、版木を使った印版染付、金属の腐食方法、金の輝きを持たせる装飾法などを広めました。
シリア・ペルシア・エジプトから来たアンダルシアの陶工たちは、食器や装飾用のつぼ、建築資材や、家のパティオの井戸の縁石(井筒)などをデザインしました。 こういったすべての技術は、イベリア半島から全ヨーロッパに広まっていったのです。

ムデハルの陶器

ムデハルは、1492年以前ににアラブ人が占領した土地のイスラムの集落に住んでいて、自分たちの言語や習慣を維持してゆくのを許されていました。

当時、すべての陶工はムデハルで、カトリックの人たちの注文に応じて陶器の制作をしていました。
装飾を施す際は、多彩色を用い、イスラムやカトリックのモチーフを使っていました。そのイスラムのモチーフは、今でもスペイン陶器のあちこちに面影を見ることができます。

b0064411_691321.jpg  ムデハルの井筒         
 
  15世紀 コルドバ


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13世紀~14世紀の上流家庭で使われていた食器
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ムデハルの陶工たちは、当時カリフの時代の色を使っていました。Omeya王朝の白、イスラムの緑、モハメッドの黒。


これはSocarratsと呼ばれる、家の主だった部屋の梁と梁の間につけられていた、素焼の板に石灰を塗り、その上からマグネシウムと鉄を酸化させたもので絵付けをしたものです。15,16世紀のもの
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実にのびやかなタッチで描かれていて、とても楽しい
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濃い青い色のタイルは楽しい絵柄のものが多い。

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マニセス焼きは、金の光沢をもった美しい焼き物。いずれも15世紀のもの。
この金の光沢をつける技術は、15世紀の終わりにはカタルニアにも伝えられ、レウスでも盛んに作られました。
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陶器博物館のレポートはまだ続きます。

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Commented by tripper_01 at 2008-05-27 12:07
うーむ、凄い!
恐れ入りましてございます。
Commented by gyu at 2008-05-27 20:08 x
♪ tripperさん、こんにちは。 古い焼き物に興味ありですか?
この金の輝きをもつマニセス焼きは、今も複製を売っていますが、金ぴかでとても安光りしていて、この昔の落ち着いた美しさがないんです。時代の輝き…っていうんでしょうかねぇ。
古い焼き物は青も黄色も、色が落ち着いていて何とも味わいがあるのですが、今はそういう色が出せないのでしょうか。
タイルの絵柄が実に面白いので、ただ見ただけでは忘れてしまうでしょう、それでじっくり見られるよう大きくしてみました。
陶器博物館のご報告、5回あります。
Commented by miki3998 at 2008-05-27 20:08
博物館での撮影は禁止じゃないんですねえ。

 絵ではないから大丈夫なのかしら。
 それにしても楽しい絵柄がおおいのですね。 色も模様も独特ですが、このお皿にはどんなごちそうが並んだのかしら・・・なんて考えるだけで楽しいですね。 
Commented by alex at 2008-05-27 20:30 x
 イベリア半島の文化というのは、キリスト教文化とイスラム教文化が融合された、本当にセンスと味わいのある文化だったのだろうな…と陶器を見て思いました。どれも焼き物とは思えないくらい素晴らしいのですが、最後の写真で見る赤茶色のお皿は圧巻です!
Commented by aqua_blueY at 2008-05-28 01:06
青いお皿、色もデザインもとても素晴らしい。
タイルだって今もこういうのありますよね?

さすが、歴史ある国!
Commented by yuu. k at 2008-05-28 03:13 x
1ヶ月前パリからベルリンまでの7日間ツア-に参加したばかりです。疲れがひどくツア-はとうぶん.....という中で、ベルリンのペルガモン博物館が印象に残っています。その中のイスラム文化に関するものはスペインから移したものが多く何故ここにという感がしました。それだけイスラム文化は注目されていたということでしょうね。
ここにあるモザイクはスペインらしいですね。明るく愉快ですね。
たくさんの写真期待しています。
Commented by gyuopera at 2008-05-28 05:25
♪ mikiさん、こんばんは。いつもコメントありがとうございます。
ここでは博物館によって、禁止のところと、OKのところがあるので、入ったらまず係りの人に確かめることにしています。ここの方はもう顔見知りで(笑)、「いくらでもいいわよ~」と言ってくれましたので、本当にたくさん撮りました。
昔の絵付けって、とてものびやかで楽しいですね。思わず吹き出してしまうようなのもありますね。結構楽しんで描いていたんでしょうね。
Commented by gyuopera at 2008-05-28 05:29
♪ alexさん、こんばんは。いつもコメントどうもありがとうございます。
スペインは何世紀かの間アラブの支配下にありましたから、アラブからとてもたくさんの文化や技術がもたらされたのですね。今でもアラブ風のタイルやお皿が作られていますね。
最後の金の輝きのある赤茶色の陶器、マニセス焼きというんですが、とてもたくさん展示してあって、それは素晴らしいです。これは複製でもとても高いものですが、複製は金ぴかして全然よくないんですよ。
Commented by gyuopera at 2008-05-28 05:34
♪ aqua_blueさん、こんばんは。コメントをどうもありがとうございます。
青いお皿、私もとても好きです。今この色の焼き物(白地にグリーンと青紫)グラナダ焼きに見られますが、これとは全く別のものです。どこの焼き物か、おそらく昔のものをまねて作ったものがありますが、やっぱり色がこんなにしっとりとしたいい色ではありません。今の焼き物で、ほとんど区別ができないくらいとてもよくできているものは、バニョラス焼きと呼ばれているもので、これは複製でも素晴らしいです。この次たくさん載せます。
Commented by gyuopera at 2008-05-28 05:41
♪ yuuさん、こんばんは。いつもコメントありがとうございます。
ベルリンのペルガモンミュージアムは素晴らしいですね!! 感動しました。まるでそっくりそこに再現したようで・・・ ローマ時代の神殿の柱だって、バルセロナには4本しかないのに、あそこにはいっぱいあるし、門全部があったり、あまりの規模に圧倒されました。本当にすごいミュージアムだと思いました。あれ、どこかから全部持ってきたんですよねぇ。
団体旅行のツアーは本当に強行軍なのでしょうね。実は私、そういうツアーしたことがないんですよ。自分の見たいところだけじっくり見たいものなので・・・ どうもお疲れ様でした。陶器博物館のご報告はあと4回あります。
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by gyuopera | 2008-05-27 04:26 | ミュージアム museos | Comments(10)

私と一緒にバルセロナを散歩しましょう Vamos a pasear conmigo en Barcelona!


by gyuopera