リセウの「さまよえるオランダ人」

昨夜はリセウ劇場で、ワーグナーの「さまよえるオランダ人」を見ました。

夜8時半始まりなのですが、日が長くなってまだかなり明るかったので、一時間間違えたかと思ったほどでした。

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今回も3階ながら、真正面で舞台が大変良く見える席。こういう席は、発売日に並ばないとなかなか取れません。
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一番上の、真ん中ではない席は立ち見席で、10ユーロ以下というお値段。
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さて、オペラの始まりです。いつもながら、撮影は禁止なので、リセウのHPから写真をお借りしています。

序曲は、特に出だしの部分が好きです。ワーグナーのオペラのどの序曲も大好きですが、このオランダ人も、本当に久しぶりに聞きましたが、なかなかいい。

幕が開くと、船員たちが並んで綱を引いていて、上部に、映画のように舟の甲板が見えます。
この舟は激しい嵐で入り江に避難して停泊しているところで、向こうに静かな夜の海が見えます。
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船長のダーラント(これがなかなかの声)が、舵手に見張りを任せておくに引っ込むと、若い舵手は故郷と恋人のことを思う歌を歌います。これはかなり期待していたのだけれど、声は良く伸びているものの、今ひとつ。
やがて舵手は眠りこけてしまいますが、巨大な、まるでタンカーのような船が、向こう側一杯に横付けになります。
この船は、天罰により、永遠に海をさまよわなければならないオランダ人のもので、7年に一度しか上陸が許されず、その時、永遠の愛をささげる乙女を得れば救われるが、さもなければ死ぬこともできず、再び海をさすらわなければならないのです。
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オランダ人を歌ったトーマス・トマソンは、ちょっと迫力不足の感がなくもない。
ダーラントの船に上陸すると、宝物をダーランとに与えて、自分は故郷を、暖かい家庭を探している、と言います。
ダーラトはその宝石類にすっかり目がくらみ、自分にはとても忠実な娘がいる、と、オランダ人と結婚させることを承諾。嵐も静まったので、故郷に向かって2隻とも出版します。


第二幕はダーラントの戻ってくる港のそばにある作業場。
女性たちがいとつむぎの歌を歌っていますが、ステージでは海で取れたものを処理する作業をやるような服装をしています。
ここにも、奥の大窓に静かな海が見えます。

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ダーラントの娘ゼンタは、さまよえるオランダ人の伝説を信じ、彼を救うのは自分だと信じているのです。猟師のエリックが、一生懸命口説くのにも耳を貸しません。ゼンタを歌ったスーザン・アンソニーの声、あまり好きじゃなかったな。

やがてダーラントがオランダ人を連れてやってきて、ゼンタに紹介します。 ダーラントが気を利かせてその場を立ち去ると、オランダ人はおずおずと話し始め、
ゼンタは死ぬまで忠実であることを誓います。
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船員たちの合唱。バックに荒れる海が見えます。
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突然の嵐の到来に、みんなはびっくり。このとき波も真っ赤に。
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みんながいなくなったあと、ゼンタに言い寄るエリック(しつこい男!)、それを見て、オランダ人は絶望し、自分の船荷のって出帆してしまいます。

ゼンタは、自分がオランダ人に死ぬまで忠実であることを言い放ち、海に身を投げます。

本当なら、その後オランダ人の船は沈み、ゼンタとオランダ人は抱き合って昇天するはずなのですが・・・ そのところはなんだかあいまいでステージでは何も見えませんでした。

これはカーテンコール
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演出は、来期バイロイトでマイスタージンガーを手がけることになっているアレックス・リゴラなのですが、この演出、どうもあまり好きではありませんでした。どの幕にも風に揺らぐ波が見える海が取り入れられていたのは良いと思いましたが、そのほかどうも訴えるものが感じられませんでした。

指揮はセバスティアン・ヴァイグル、迫力ある演奏でとてもよかったと思います。

ところで、日本にいる間、藤原歌劇団の「ラ・ボエーム」をテレビで見ました。
私は全部日本人の歌手によるオペラを始めてみたのですが、なんとなく、オペラという気がしなかったのです。演技もどうもしっくり行かないようだし、オペラというより歌の劇、といった感じがしました。ステージもまとまりすぎている感がありました。 たとえば、歌舞伎を全部外人がやったら違和感があるでしょう、そんな感じでした。

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Commented by 鼻子 at 2007-04-18 09:41 x
こんにちわ。以前から更新を楽しみに拝見させて頂いてます。
写真がキレイでいつも見入ってしまいます。
去年、初めて1人旅で、バルセロナに行きました。5年越しの夢が叶って、本当になにもかもが感動でした!!
いつか必ずあの地で生活を!と思い、行った感動の勢い余ってスペイン語教室に入学しました。(;´∀`)難しいけど、楽しいです。
頑張って習得して、こんな風にオペラを楽しみたいものです。
Commented by fujibijin at 2007-04-18 10:01 x
こんにちは、gyuさん。
リセウ劇場で、オペラが日常的に観れるのは最高ですね。きれいな舞台ですね!
ワーグナーはいつも、演出が凝っていて話題性に事欠かないですね。ワーグナーは、何となく音楽を聴いているだけで酔ってしまいそうになります。ナチスが好んで兵隊にバイロイト詣でをさせたのが、昨日の事のように思います。
日本では、まだオペラは定着していませんね。まだまだソフトができていないのか、言葉の問題もありそうですね。
gyuさんのHPは、もうやめてしまわれたのですか?
Commented by gyuopera at 2007-04-18 14:38
♪ 鼻子さんこんにちは。コメントをありがとうございます。
バルセロナに一人でいらっしゃったのですね! またいつかおいでになることがあったらぜひご連絡ください。
スペイン語は、発音がフランス語などより易しいので、入りやすい言語ではないかと思います。がんばってくださいね。
このオペラはドイツ語なので、座席にあるスペイン語訳を一生懸命見てました。歌になると、聞き取れません。
Commented by gyuopera at 2007-04-18 18:50
♪ fujibijinさん、こんにちは。
ワーグナーは麻薬のようなところがあって、一度そのとりこになると、のめりこんでしまいますね。
日本でもオペラが好きな方がたくさんいらっしゃるのですが、難しい評をするより、本人が楽しめればそれでいいと思います。
HPは編集ができなくなってしまい、ほっぽってあります。一時は「オペラの話」なんて書いていたのですが、あのページ、まだあるかしら・・・
Commented by darklady at 2007-04-20 23:40
いつもながら うらやましい環境です~♪
Commented by gyuopera at 2007-04-21 04:02
♪ darkladyさん、松本にもサイトウキネンというすばらしいイベントがあるではないですか! 
東京でお勤めをしていたときは、音響のおかげで毎月コンサートに行っていました。バルセロナに来てからもずっとコンサートによく行っていたのですが、オペラにのめりこんでからはオペラのほうが多くなったかもしれません。コンサートより高いので、年間6本ほどしか行けません。一時は国外まで毎月見に行っていたくらいの凝りようでした。
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by gyuopera | 2007-04-18 05:59 | オペラ、コンサート musica | Comments(6)

私と一緒にバルセロナを散歩しましょう Vamos a pasear conmigo en Barcelona!


by gyuopera