2017年 04月 25日
Rocamora財団見学1 |
以前一度訪れたことがあるRocamora財団を再び見学しました。
順序として、まず左手の部屋に通されます。
各部屋に置いてある家具もコレクションの一部で、素晴らしいマホガニーの家具がたくさんあります。
鏡の前に置いてあるのは花嫁の花瓶と呼ばれるもの。壁の絵はラモン・カサス画。
家具も寄木細工の部分がついていて素晴らしいですね。
ラモン・カサスと親戚関係にあったので、カサスの作品がたくさんあります。
カサスの描いたロカモラ氏の肖像画
画家でもあったロカモラ氏の描いた自画像。カサスの描いた絵のほうがハンサムですね。まあもっと若かったにしても。
二間続きになっていて、奥の部屋にビューローや本棚など。
このビューローは素晴らしい。美しい寄木細工に中の引き出しや棚の部分も非常に精巧にできています。
これもカサス。かわいい。
左の人物はピカソ。
壁に飾ってあるたくさんの絵は、いずれも当時の有名な画家ばかり。
こんなエピソードも、一対一で説明を聴けたからこそです。 以前来たときも説明してくれたかもしれませんが、とにかく人が多くて、絵も見えなければ、説明もよく聞こえなかったので、全然記憶にありませんでした。
つづく ヨーロッパ(海外生活・情報) ブログランキングへ
Rocamora財団は、Manuel Rocamora氏(1892-1976, 画家、作家、コレクター)が住んでいた家に展示していた膨大なコレクションを、彼の死後財団を設立してその保存・公開したものです。
Rocamora氏は、カタルーニャの富豪の家に生まれ、芸術品に囲まれて育ち、やがてヨーロッパ、アメリカなどを旅行してコレクションの品々を購入。初めは陶器、特にアルコラの陶器の収集をしていたのですが、事故でいくつかを失ったので、その後壊れにくい衣装の収集に集中。
とはいっても、コレクションは非常に範囲が広く、楽しいものです。
彼のコレクションはもっともっと多かったのですが、1969年に4000点余りの衣装類を市に寄贈し、それをもとにモンカダ通りに衣装博物館が設立されました。また、たくさんの陶器も、陶器博物館に寄贈されました。
見学者は11時からの人がなんと私一人!! なんという贅沢!
英語の解説だったのですが、スペイン語にしてもらいました。そのほうがきっとうまく説明してくれると思ったのです。案の定、それは丁寧に丁寧に説明してくれて本当に面白かった。
建物に入ったところの玄関ホールは狭いのですが、かわいいランプが目に入ります。
壁にあるのは古いタイル。
このラモン・カサスのスケッチは、ちょっと面白いエピソードが。
絵は車に乗っているカサスと、妻のジュリア。彼女に吹き出しがついていて、
”Nunca mas!" (二度と行かない)と言っています。
これは、カサスが妻のジュリアを伴って、初めて車で自分たちの所有の修道院(カサスもブルジョワの一人でした)に行ったとき、道がひどい凸凹で、車は昔の車ですからフロントガラスも屋根もないので、着いたときは、ほこりまみれでひどい状態だったとか。それでこの絵で、カサスが車で出かけるとき、彼女は「もう二度と行きません!」と言っているのです。
by gyuopera
| 2017-04-25 22:34
| ミュージアム museos
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