ワーグナーのオペラ「ワルキューレ」

スペイン国王ドン・ファン・カルロス一世が退位を表明、フェリペ皇太子が新王に即位することが決定しました。突然のニュースだったので、国民はかなりびっくりしたと思います。(写真はLa Vanguardiaから)
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ここ1年以上前から国王の健康が芳しくなく、存命中の退位はまれなことです。
フェリペ皇太子は国民に大変人気があるので、国民は喜んでいると思いますが、他方、王政廃止を叫ぶ人たちもいて、大規模なデモもありました。

さて、前日のアウディトリのOBCコンサートに続いて、翌日はリセウ劇場でワーグナーのオペラ、ワルキューレを見ました。

「ワルキューレ」はリングの第一話で、2回の休憩を入れて、ほとんど5時間近い上演時間の長いオペラ。
リセウ劇場のステージ写真を見ただけではあまり気乗りがしなかったのですが、これが期待に反して素晴らしかった! 歌手もみんなとてもよかった! 素晴らしい演奏と歌唱、ステージで本当に満足したオペラでした。

リセウ劇場のステージ写真はとても小さくて、あまりはっきりしないのですが、一応載せますね。このステージは、ケルンオペラの製作だそうです。

指揮 Josep Pons

Jiegmund Klaus Florian Vogt
Hunding Eric Halfvarson
Wotan Albert Dohmen
Sieglinde Anja Kampe
Brunhilde Irene Theorin
Fricka Mihoko Fujimura

ジークムントを歌った Klaus Florian Vogtは、2012年にエコー・クラッシックを受賞したテノールで、若々しい美声の持ち主。声を張り上げることなく、素晴らしい演奏でした。
ジークリンデの Anja Kampeさんも、ワーグナーのオペラではありがちの叫ぶような歌唱もなくいい歌唱でした。
フンディングのEric Halfvarsonはずしりとする低音で、とても安定していて見事。
神の中の神であるヴォータンのAlbert Dohmenも、板に付いた歌唱。
ブリュンヒルデのIrene Theorinもとてもよかった。
何よりびっくりしたのは、ヴォータンの妻役のフリッカを歌った藤村実穂子さん。
だいたいフリッカというと、夫に文句ばかり言うヒステリック女のイメージがあったんですが、藤原さんは凛とした張りのあるよく通る美しい声で、気品のある素晴らしい歌唱でした。ブリュンヒルデよりも良かったかも。

第1部
幕が開くと、キャンプのような場面。奥からトラックがでてきて、数人の兵士が荷物をおろしてキャンプに運びます。みんないなくなると、青年が入ってきて疲労困憊して倒れてしまいます。
そこに、このキャンプの主フンディングの妻ジークリンデが戻り、青年を見つけて水をやり、傷の介抱をします。
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そこにフンディングが帰宅、ジークリンデが夕餉の支度をして、青年は身の上話をします。
それでその青年がジークムントという、ジークリンデの双子の兄妹だと判明。
フンディングが寝ている間に、今まで誰も抜くことができなかった、木の根に刺さったノートゥングという剣をジークムントが抜き、二人は兄妹でありながら愛し合い、二人で逃走するのです。

第二幕
ワルハラの大広間。
そこでは軍人たちと神達のパーティの最中。
神の長であるヴォータンの娘、ワルキューレの一人、ブリュンヒルデがソファに寝転んでいます。
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ワルキューレの仕事は、戦場で死んだ英雄たちを生き返らせワルハラに連れてくること。
ブリュンヒルデはヴォータンに、ジークムントがフンディングとの戦いで勝つことを願いますが、フリッカは、兄妹で愛し合うなどもってのほか、とヴォータンに激しく詰め寄り、ジークムントの死を強要。ジークムントとジークリンデはヴォータンの子供なのです。
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ブリュンヒルデが戻ると、ヴォータンはジークムントの死を宣告。

第三幕
雪の中をジークムントとジークリンデが逃げてゆきます。
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力尽きたジークリンデが倒れこむと、そこにあった廃車に乗せて眠らせます。
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ブリュンヒルデが来て、ジークムントに死の宣告をし、ワルハラに来るようにいます。
ジークムントの熱い思いを聞き、感動したブリュンヒルデは、彼が勝つだろう、といいます。

追ってきたフンディングとの戦いで、剣ノートゥングが割れ、ジークムントは敗れます。
ブリュンヒルデは半狂乱になったジークリンデを連れて逃げます。
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剣を折ったのはヴォータンでした。息子のジークムントが息絶えているのを見、フンディングに「行け」というと、フンディングもそこに倒れます。
ブリュンヒルデがヴォータンに逆らったのを怒って、彼女を探しにゆきます。

第四幕
ヴァルキューレ達が、倒れている戦士達に息を吹きこんで生き返らせています。
ここで演奏されるのが有名なワルキューレの行進の曲。
生き返った兵士たちは、左右にある梯子を上って、ワルハラに行くのです。
そこにブリュンヒルデがジークリンデを連れてやってきて、かくまってくれるよう頼みますが、ヴォータンを恐れ、ブリュンヒルデも覚悟を決め、ジークムントの種を宿したジークリンデが一人で逃げるようにいい、自分はヴォータンから罰を受けます。

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ヴォータンがやってきて、ブリュンヒルデに過酷な罰を与えます。
ワルハラに戻ることを禁じ、人間界に下りて、初めに出会った人間の男性の妻になって仕えるであろうことを予告。
ブリュンヒルデはせめてその男が勇気のある人間であってほしいと望み、ヴォータンは彼女を眠らせると、火の神ローゲを呼び出し、ブリュンヒルデを火の輪で囲み、勇気のある人間以外は近寄らせないようにするのです。
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長いオペラですが、あまり長さを感じないほど、みんな素晴らしい歌唱で、演出もかなり素晴らしかったと思います。
ただ、ワルキューレの衣裳が、普通のワンピースって言うのはちょっと… よろいを付けているはずなんですけどね。
ワーグナーのオペラを見ていると、ヴェルディのオペラなんかもう見たくないな~って思いますね。来期に上演するジークフリートも、早速チケットを買いました。

6時開演で終わったのが11時、この日はランブラスのあたり、大騒動があったんですが、それも終わった後で良かった。

さて、主な歌手のYoutubeがありますので、見てください。
今回テノールのKlaus Florian Vogtと藤村実穂子さんの二人の歌唱がとても印象的でした。

Klaus Florian Vogtのエコークラッシック受賞の時の歌唱

ジークリンデを歌った Anja Kampeの歌唱


Albert DohmenのWotan


藤村実穂子さんの歌唱


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by gyuopera | 2014-06-04 06:52 | オペラ、コンサート musica | Comments(0)

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