リセウ劇場の「連隊の娘」  "La fille du regiment" en Liceu

今月のリセウの上演は、ドニゼッティの「連隊の娘」。
ハイCが9回も出てくるテノールのアリアを今をときめくテノール・レッジェロのJuan Diego Floresが歌うので話題になりました。

第一配役はPatrizia Ciofi とJuan Diego Floresで、第二配役がNino Machaidze とAntonio Gandia。第二配役の日はお安くて、トップスターでは無いのですが、これが時に大当たりなんです。


さて、連隊の娘って、とても楽しいオペラなんですよ。

ステージ写真は、例によって、リセウ劇場からお借りしたもの。

第一幕、アンティークな家具がステージいっぱいに積まれています。
時代設定は第一次世界大戦のころのスイスの山の村。戦争で避難するため家財道具を積んである。男たちは鍋釜をヘルメット替わりにかぶり、農具を携えて戦いに参加しようとするが、勝利が伝えられ、みんな喜んで踊りだす。
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戦場で拾われた孤児マリーは、フランス軍のシュルピス軍曹の隊で育てられ、そこでみんなの衣類を洗濯したり食事を作ったりして働いている。
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その働きぶりが見ていてとても楽しい。
テキパキとアイロンをかけて畳んでいくところとか、何十枚もの股引がずらりと干されていたり・・・

彼女が崖から落ちた時助けたトニオという若者が、彼女に会いたくて隊の駐屯するあたりに来ると、スパイ容疑で捕まってしまうが、マリーがそれを助ける。
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マリーに愛を打ち明けるシーン
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トニオは軍隊に入り、マリーと一緒になりたいと軍隊のみんなに説明
このときのアリアが、ハイCが9回も出てくる、テノールには厳しい歌(一番初めのビデオ)
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やっと一緒になれると思ったら、マリーはベルケンフィールド侯爵夫人の姪であることが分かり、パリに行くことになる。

パリのベルケンフィールド侯爵夫人の大邸宅では、すでにマリーの婚約が取り決められ、その相手の母親(男性が扮している)がしなをつけてやってくる。この母親は歌わないのだけれど、この場面はおかしくて抱腹絶倒
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マリーは歌のレッスンを受けているが、新しい生活になじまなくて、戦いで負傷したシュルピス軍曹は、今ではこの家の執事として働いているが、彼女に同情して、一緒に軍隊の歌を歌ったりしていると、軍隊のみんなが訪ねてくる。
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貴族たちが集まり、結婚の証明書にサインを迫るが、底に書かれていた両親の名前は、ベルケンフィールド侯爵夫人その人だった。マリーは 伯爵夫人と昔の恋人との間にできた子だったのだ。
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そこに戦車に乗ったトニオと連隊のみんなが来て、貴族たちを仰天させる
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伯爵夫人は、最後にマリーが好きな人と結婚するよう許可し、ハッピーエンド。

昨日は最終日で、Maria役のソプラノはNino Machaidze、トニー役のテノールはAntonio Gandia。

マリー役のNino Machaidze は、好ましいフレッシュな演技と、ピアニシモがとても美しい歌唱で、素晴らしかった! 評によっては、もう一人のPatrizia Ciofi よりも良かったとのこと。

テノールのAntonio Gandia、スペインのアリカンテ生まれ。ぜんぜん期待して行かなかったのですが、高音も無理なくよく伸び、張りのある良い声で、フローレスに負けず劣らずの素晴らしい歌唱を聴かせてくれたのでうれしくなってしまいました。
彼は2004年、フランセック・ビーニャス国際歌唱コンクールで優勝していて、なかなかの美声の持ち主なのです。

第二配役で大当たり、大満足でした。


Nino Machaidzeのマリーを聞きたい方



Antonio Gandiaの声を聞きたい方



Patrizia Ciofi y Juan Diego Flórez (2006)の動画


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Commented by おぴ at 2010-03-22 08:17 x
映画に行くような気軽さでオペラを観られるなんて素敵。
あ~、やっぱり夫にする人の国籍を間違えちゃったかな?私。ふふ
Commented by alex at 2010-03-22 09:35 x
数日前に車のラジオで「連隊の娘」のラストを聴いて楽しい気分になりました。ちょうど、gyuさんのところで見られて嬉しいです♪
演奏会には行けてもオペラとなるとなかなか見られませんが、今日はフローレスで・・何て簡単に言えてしまうのはやっぱり本場ですね。
Commented by grappa-tei at 2010-03-22 12:16
ハイC9回の場面、数年前に彼が来日した折の公演ですっかり話題になりましたが、このYouTubeの映像は素晴らしいです。これはいつの公演のものでしょうか?Floresも絶好調の様子。ついでにPatrizia Ciofiのも見たかった(聴きたかった)です。確かにアリカンテ出身のお兄ちゃん、なかなかの美声です。Antonio Gandiaクン、名前、しっかり覚えておきましょう。
Commented by gyuopera at 2010-03-22 18:10
♪ おびさん、おはようございます。
私はオペラのアボノ(年間チケット)を持っているんです。でも全部じゃないんですけどね。オペラはいつも一人で行きますよ。きょうみのないひとと 一緒に行ってもつまらないですからね。
Commented by gyuopera at 2010-03-22 18:13
♪ alexさん、おはようございます。
バルセロナは結構オペラファンが多いように思います。この日はチケットの安い日でしたが、私はだいまんぞくでした。まだ国際的にはあまりしられていない2人も、このオペラをすでに歌っていて、文句なくブラヴォーでしたもの。
今ではDVDでいくらでも見られるけれど、生はいいです。
Commented by gyuopera at 2010-03-22 18:21
♪ grappa-teiさん、おはようございます。
今Flores脂が乗ってますね。Youtubeの映像はリセウで撮られた最新のものです。同じ演出で、ウィーンでもロンドンでもやっていますね。Patrizia Ciofiのもご希望にこたえて載せました。私はNinoのほうが良かったな、と思いましたね。
Nino MachaidzeもAntonio Gandiaも、ものすごい喝采を受けていましたよ。将来が楽しみな歌手たちですね。
Commented by グラシア at 2010-03-22 18:44 x
またまた、お邪魔しています・・・。
フローレス・・・。何年か前にウィーン国立歌劇場の前で、ばったり!見かけました。あんまりにも突然で声もかけられなかったんですが・・・。今の彼の”連隊の娘”は、さぞかし最高なんでしょうねえ・・・。特にあのアリアは聴いてみたかった!たまたまこの公演の初日に滞在予定だったため、行きたかったんですが、フローレス&初日のせいでしょうか、まったくチケットが取れませんでした・・・。ほんとに残念でした・・・。
Commented by gyuopera at 2010-03-22 19:42
♪ グラシアさん、こんにちは。フローレス、”連隊の娘”であちこちでうたってますね。リセウでも、どの公演もチケットが売り切れだったそうですよ。
ただね、このアリア自体、確かにtopCが9回出てくるけれど、そんなに美しいアリアとは思えませんね。
リセウの演出はウィーンでもロンドンでも同じものをやっているそうです。とてもいい演出だったと思います。
フローレス、何年か前聞いたリサイタルはあまり感心しなかったけれど、今は円熟期というか、いいですね。
Commented at 2010-03-23 20:24 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by gyuopera at 2010-03-24 15:02
♪ グラシアさん、おはようございます。
クラウスは70過ぎても声は衰えなかったですね。決して無理な役は受けなかったし、何時も体力維持の訓練を怠らなかったようです。ただ、晩年のリサイタルを聴いて、ハイCは出していたけれど、全体にちょっとつらかったです。
70過ぎて現役の歌手、テノールではまずいないでしょうね。バスやバリトンにはいるかな・・・ 
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by gyuopera | 2010-03-21 09:33 | オペラ、コンサート musica | Comments(10)

私と一緒にバルセロナを散歩しましょう Vamos a pasear conmigo en Barcelona!


by gyuopera