第47回フランシスコ・ビーニャス国際歌唱コンクール入選者決定

1月15日、第47回フランシスコ・ビーニャス国際歌唱コンクールのファイナル選考のリサイタルが、バルセロナリセウ劇場で開催されました。

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100人のセミファイナルまで残った歌手のうち、22人がこのファイナルに残りました。いつもは30人ほど残るのですが、今年は少なかったようです。

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今までのコンクール会場は、バルセロナの音楽学院で、かなりみすぼらしいステージでしたから、リセウ劇場で歌った22人は、ずいぶん晴れがましく思ったのではないでしょうか。もちろん、客席は満員でした。

最終選考に残った22人の内訳は、韓国7人、イタリア3人、ロシアとアメリカとハンガリー各2人、そのほかはフランス、イスラエル、スペイン、シリア、ルーマニア、ギリシャ一名ずつです。

リセウ劇場では、ステージの写真は撮影禁止ですから残念ながらありません。

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セミファイナルのときも、かなり選りすぐった歌手たち、という印象でしたが、ファイナルとなると、さすがです。
自分で、「この人は行ける!」と思った歌手が出ると、やっぱりね、とうれしくなりますし、どうしてあの人が残らなかったんだろう、という人もいました。
でもいずれも素晴らしい歌手たちばかりで、中でも、韓国のソプラノは素晴らしいと思いました。ちょうど、日本のソプラノと同じ選曲で、これはかなわないな、と思ったソプラノです。

今回はラ・バリーから Ebben? Ne andrò lontana、ファウストから「宝石の歌」、 いずれも好きな曲だったから嬉しかった。
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韓国をひいきするわけではありませんが、バス・バリトンのリート歌手も素晴らしかったのです。セミファイナルの同じ日に、日本のリート歌手もいたのですが、その差は歴然でした。

それからコンクールの一番最後に歌ったアメリカからの黒人のテノールが、今回初めて聞いたのですが、それは素晴らしくて、みんなびっくり、大喝采を受けました。 ずんぐりむっくりして、ん??という外観だったのですがね。 その何人か前に歌ったルーマニアのテノールもかなりいい線を行っていましたが、彼が歌ったら、影が薄れてしまったくらい。ヴェルディを2曲続けて歌い、またぴったりなんですね。彼ならオテロを地で行ける!

コンクールの最後に、聴衆がいいと思った歌手を男性と女性歌手それぞれ一人ずつのナンバーを書いて投票するのですが、私はもちろん、この二人を投票しました。

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今日16日の午後4時ごろ、ネットの速報で、入賞者の決定結果が出ました。

グランプリは、このソプラノとテノールの二人だったんですよ。 結果がズバリ一致してました。
2位以下は全然外れましたけれどね。
 
第一位   韓国     ソプラノ Sunyoung Seo 、アメリカ  テノール Russell Thomas


第二位   ロシア  ソプラノ Dinara Alieva、 ルーマニア  テノール   Teodor Ilincai


第三位    ロシア ソプラノ  Vera Chekanova 、ギリシャ テノール  Dimitrios Flemotomos


去年は確かグランプリが出なかっただけに、今年は素晴らしい歌手が出て良かったです。

第一位のグランプリの二人には、賞金15,000ユーロが贈られ、テノールはプラシド・ドミンゴ賞も獲得したので、さらに3000ユーロの賞金。二人はマドリッド王立歌劇場とリセウ劇場で歌う契約も獲得。

明日は入賞者たちのコンサートがあるのですが、残念ながら私はリハーサルがあって行けない。悔しいけど。

でも、本当におめでとう!!

ついでながら、リセウ劇場で上演されたオペラやコンサートを動画で見ることができます。

  http://www.youtube.com/user/LiceuOperaBarcelona

最新アップの 「ランスへの旅」 は、美男美女がぞろぞろ出てきて楽しい。
よく見えないけれど、ステージの後ろ側に大きなプールがあって、人が泳いだりしているんですよ。


こちらは「オルフェオ」
リセウで見たオペラの中で、特に好きだったもの
http://video.tiscali.it/canali/truveo/588678610.html


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Commented by おぴ at 2010-01-17 07:46 x
韓国人も日本人もテクニックは素晴らしい。
でも、発音が。。この辺がハンディかと。。
個人的にに、は白人テノール独特の金属的な高音がクラシック向きかなと。。
Commented by gyuopera at 2010-01-17 08:16
♪ おびさん、こんばんは。いくつもコメントありがとうございます。
私は今回100人くらい聞いたのですが、特に、東洋人が発音が悪いとは思いませんでした。特に、韓国人は良い指導者がいるのではと思いました。特に、リートの場合は、最後の子音まではっきりと発音するのが絶対必要です。それもちゃんとやってましたし。個人的には、ちょっと、と思う人もいましたけれど、それは東洋人には限らないんです。
ただ、東洋人が実際のオペラを歌うとき、やっぱり容姿がね・・・・ だからソプラノとテノールの場合はなかなか難しいかもしれませんね。
Commented by grappa-tei at 2010-01-17 10:04
こんな素晴らしい劇場で歌える人たちも幸せですね。出場できるだけでも嬉しいのでは?日本人が誰もファイナルに残れなかったのはほんとに残念。それだけ国際レベルが高いということでしょうか?或いはこのコンクールが日本ではあまり知られてないのでしょうか?日本のオペラ歌手はかなりの数に上ると思っていますが、韓国のこの人数には驚嘆します。またそのレベルの高さにも。いかなる事情によるものでしょうか、知りたいものです。確かに黒人男性ならオテッロ、女性ならアイーダを地で行けますが、その他のキャストはやや難しいかも知れませんね。因みに2位になったロシア(正確にはアゼルバイジャン)出身のAlieva嬢、昨年9月紀尾井ホールで7千円払って聴きました。凄くうまいと思いましたが、2位だったんですか。やはりレベルが高いコンクールなんですね。いやいや、素晴らしいコンクールを詳細にご紹介いただき、感謝です。
Commented by gyu at 2010-01-17 16:11 x
♪ grappa-teiさん、おはようございます。
歌手はたとえプロであっても、その日のコンディションで、出来が良かったり悪かったりするものですよね。
Alievaさんはプロとして海外公演までしているのですか。そういう人もコンクールに出る資格はあるんだろうか。良くわかりませんが、今回歌った22人の中で、傑出しているようには感じませんでした。本当にみんな上手かったですからね。現在リセウで歌っている歌手よりも巧い人たちもいると思います。もっとも、本当のオペラではアリアだけ歌うわけではないのですが・・・
韓国勢が多かったのは、ここに限らず、よそのヨーロッパの国でも多いそうですよ。友人のアライサがよく審査員になるのですが、「数が多いしレベルが高い」と言っていました。
ここの入賞者は、マドリッドのテアトロ・レアルと、リセウ劇場から出演のオファーを受けられるので、本人が希望すれば、私たちも活躍が見られるかもしれません。
歌唱だけではなく、ピアノも韓国勢は日本よりかなり多かったですよ。
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by gyuopera | 2010-01-17 04:56 | オペラ、コンサート musica | Comments(4)

私と一緒にバルセロナを散歩しましょう Vamos a pasear conmigo en Barcelona!


by gyuopera