2009年 10月 04日
今季最初のリセウ劇場のオペラ L'Arbole di Diana |
昨晩は、リセウ劇場にオペラを見に行きました。
オペラの前は、例によって少し早く入場すると、鏡の間でオレンジジュースをいただきます。
カバかシャンパンと行きたいところですが、げっぷが出ると困るので。
ここのオレンジジュースはちゃんと生を絞ったものですからね。4ユーロです。
オケピットのところから客席を見ながら写真を撮るのは、いかにもおのぼりさん風で嫌いだったので今まで撮らなかったんですが・・・
ま、悪くない眺めですね。どうもあの天井画は嫌いですが。
さて、今期のリセウ劇場で初めのオペラは、Vicent martin i Soler作曲、 "L'Arbole di Diana(ディアナの木)” でした。
聞いたことがない作曲家で、スペイン生まれ、それなのにリセウでは今回が初上演。
どんな作曲家かと思ったら、生まれが1754ですから、1756年生まれのモーツアルトと完全に同じ時代に活躍した作曲家だそうです。
当時、彼のオペラはかなり成功して、ヨーロッパのあちこちで上演されています。
モーツアルトのオペラの台本を書いたDa Ponteは、彼の友人でもあったので、このオペラは、台本をDa Ponteが書いているのです。
ストーリーは単純明快。音楽も、親しみやすいような曲ばかりです。
女神のディアナが統治しているところには、ディアナの木、という不思議なリンゴの木があって、ディアナに仕えるニンフたちが、正しい行動をとっていれば、木は黄金の実をつけ、かぐわしく香るのですが、行いが悪いと、腐った実をつけ、それがぼたぼたと落ちてくる木なのです。
あるとき、ディアナのテリトリーに、普通の人間の3人の羊飼いが入り込んでしまいました。
ディアナは殺してしまえとニンフたちに命令するのですが、ニンフの一人がその羊飼いを好きになり、3人を逃がそうとしますが、それが発覚して、罰を受けます。ところが、愛の神の矢を受けたディアナは、自分まで羊飼いに恋してしまい、腐った実がぼたぼた落ちてきます。
でも最後はみんながカップルになって、ハッピーエンド、というたわいもない感じのもの。
ステージ写真は、リセウのHPからお借りしています。
ディアナとニンフたちと、寝ているのは羊飼いの一人。
3人の羊飼いがニンフたちを惹きつけようと歌います。一人のニンフがまず彼らの一人を好きになってしまいます。
3人を逃がそうとしたニンフは、羊飼いもろとも囚われの身に。
どう処分しようかと考えているディアナに、変装した愛の神(檻の上に座っている)が説得します
檻を壊して逃げ出した羊飼いと彼らを逃がそうとして捕まっていたニンフが逃げた後、一人の羊飼いがうろうろしていて、あわや、ということになりかけます。
ディアナの木。その下に愛の神とディアナが
お風呂に入っていたディアナは、愛の神の矢を受けて、一人の羊飼いに恋してしまう
最後はみんなうまくカップルになってハッピーエンド
休憩のときは、チェンバロを調音していました。
オケピット
モーツアルトの音楽を思わせる旋律がところどころ出てきて、オペラの初めは魔笛の感じとよく似ていました。
面白いことに、Vicente Martin i Solerの曲の一部を、ドン・ジョバンニの宴会の席で使っています。
舞台装置がなかなかユニークな空間に仕立ててあって、評では、盛んに「日本のマンガ」チックな、という言葉が使われていました。
衣装も面白かったし、オペラ・ブッファですから楽しいし。でも途中でちょっと居眠りしちゃったかも。
その後、Vicent Martin i Solerのオペラはほとんど上演されなくなったのも、なんとなくうなずける気がしました。
↓クリックしていただけると励みになります。どうぞよろしくお願いいたします。
オペラの前は、例によって少し早く入場すると、鏡の間でオレンジジュースをいただきます。
カバかシャンパンと行きたいところですが、げっぷが出ると困るので。
ここのオレンジジュースはちゃんと生を絞ったものですからね。4ユーロです。
オケピットのところから客席を見ながら写真を撮るのは、いかにもおのぼりさん風で嫌いだったので今まで撮らなかったんですが・・・
ま、悪くない眺めですね。どうもあの天井画は嫌いですが。
さて、今期のリセウ劇場で初めのオペラは、Vicent martin i Soler作曲、 "L'Arbole di Diana(ディアナの木)” でした。
聞いたことがない作曲家で、スペイン生まれ、それなのにリセウでは今回が初上演。
どんな作曲家かと思ったら、生まれが1754ですから、1756年生まれのモーツアルトと完全に同じ時代に活躍した作曲家だそうです。
当時、彼のオペラはかなり成功して、ヨーロッパのあちこちで上演されています。
モーツアルトのオペラの台本を書いたDa Ponteは、彼の友人でもあったので、このオペラは、台本をDa Ponteが書いているのです。
ストーリーは単純明快。音楽も、親しみやすいような曲ばかりです。
女神のディアナが統治しているところには、ディアナの木、という不思議なリンゴの木があって、ディアナに仕えるニンフたちが、正しい行動をとっていれば、木は黄金の実をつけ、かぐわしく香るのですが、行いが悪いと、腐った実をつけ、それがぼたぼたと落ちてくる木なのです。
あるとき、ディアナのテリトリーに、普通の人間の3人の羊飼いが入り込んでしまいました。
ディアナは殺してしまえとニンフたちに命令するのですが、ニンフの一人がその羊飼いを好きになり、3人を逃がそうとしますが、それが発覚して、罰を受けます。ところが、愛の神の矢を受けたディアナは、自分まで羊飼いに恋してしまい、腐った実がぼたぼた落ちてきます。
でも最後はみんながカップルになって、ハッピーエンド、というたわいもない感じのもの。
ステージ写真は、リセウのHPからお借りしています。
ディアナとニンフたちと、寝ているのは羊飼いの一人。
3人の羊飼いがニンフたちを惹きつけようと歌います。一人のニンフがまず彼らの一人を好きになってしまいます。
3人を逃がそうとしたニンフは、羊飼いもろとも囚われの身に。
どう処分しようかと考えているディアナに、変装した愛の神(檻の上に座っている)が説得します
檻を壊して逃げ出した羊飼いと彼らを逃がそうとして捕まっていたニンフが逃げた後、一人の羊飼いがうろうろしていて、あわや、ということになりかけます。
ディアナの木。その下に愛の神とディアナが
お風呂に入っていたディアナは、愛の神の矢を受けて、一人の羊飼いに恋してしまう
最後はみんなうまくカップルになってハッピーエンド
休憩のときは、チェンバロを調音していました。
オケピット
モーツアルトの音楽を思わせる旋律がところどころ出てきて、オペラの初めは魔笛の感じとよく似ていました。
面白いことに、Vicente Martin i Solerの曲の一部を、ドン・ジョバンニの宴会の席で使っています。
舞台装置がなかなかユニークな空間に仕立ててあって、評では、盛んに「日本のマンガ」チックな、という言葉が使われていました。
衣装も面白かったし、オペラ・ブッファですから楽しいし。でも途中でちょっと居眠りしちゃったかも。
その後、Vicent Martin i Solerのオペラはほとんど上演されなくなったのも、なんとなくうなずける気がしました。
↓クリックしていただけると励みになります。どうぞよろしくお願いいたします。
by gyuopera
| 2009-10-04 06:26
| オペラ、コンサート musica
|
Comments(6)
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woodstove at 2009-10-05 06:57
gyuさん こんにちは~。。。
荘厳なるオペラハウスに、現代的な舞台のその対照が面白いですね。
たしかにコスチュームもアニメみたいで愉快ですよね。。。。(^^);
ディアナの木にモニターが使われているところなんか、現代美術そのものですね。。。。
荘厳なるオペラハウスに、現代的な舞台のその対照が面白いですね。
たしかにコスチュームもアニメみたいで愉快ですよね。。。。(^^);
ディアナの木にモニターが使われているところなんか、現代美術そのものですね。。。。
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grappa-tei at 2009-10-05 08:31
作曲家も作品も聞いたことがありません。そちらでも滅多にやらないなら、日本で公演されることは、ないでしょうね。それにしても、オシャレな舞台だこと!ところで、この作曲家の生年、表記ミス?でしょうね。
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gyuopera at 2009-10-05 14:14
♪ woodstoveさん、おはようございます。
全く知らないオペラでしたが、舞台がとてもきれいで、ディアナの木がまたおもしろくて、モニターの映像が金のリンゴになったりツルが伸びたりして面白かったです。ディアナの国という特殊な空間をうまく作り出していたと思います。
やっぱり、アニメっていうかんじがしますかね。
全く知らないオペラでしたが、舞台がとてもきれいで、ディアナの木がまたおもしろくて、モニターの映像が金のリンゴになったりツルが伸びたりして面白かったです。ディアナの国という特殊な空間をうまく作り出していたと思います。
やっぱり、アニメっていうかんじがしますかね。
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gyuopera at 2009-10-05 14:18
♪ grappa-teiさん、おはようございます。
こういう初めての作品って、抵抗があるんですが、単純明快で分かりやすく、ステージもきれいで楽しめました。その代わり、感動とか、盛り上がりに欠け、オペラはドラマ、じゃなくてオペラは娯楽、という感じでした。
チューリッヒでもそうでしたけれど、バルセロナもこういう知られざるオペラを上演することが結構多いです。年間のアボノを買う人がとても多いから、こういうのをやっても入るんでしょうね。
年代のこと、すみません、訂正しました。
こういう初めての作品って、抵抗があるんですが、単純明快で分かりやすく、ステージもきれいで楽しめました。その代わり、感動とか、盛り上がりに欠け、オペラはドラマ、じゃなくてオペラは娯楽、という感じでした。
チューリッヒでもそうでしたけれど、バルセロナもこういう知られざるオペラを上演することが結構多いです。年間のアボノを買う人がとても多いから、こういうのをやっても入るんでしょうね。
年代のこと、すみません、訂正しました。
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yuu.k
at 2009-10-05 23:17
x
gyuさん こんにちは
婿が音楽をやっている割に生のクラッシック音楽に縁がない生活で、生活の廻りにそんな環境のあるgyuさんのことうらやましいです。
婿が音楽をやっている割に生のクラッシック音楽に縁がない生活で、生活の廻りにそんな環境のあるgyuさんのことうらやましいです。
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gyuopera at 2009-10-06 18:48
♪ yuuさん、こんにちは。
そちらでもきっと、クラッシックのコンサートやオペラはたくさんあると思いますが、これは単に行くか行かないか、ですね。 とても全部は行ききれないから、何を取って何を捨てるか。
家にいるときは、テレビは全く見ない代わりに、まずクラッシックのラジオ放送をつけます。自分の持っているCDなどのほかにもいろいろ聞けるから楽しいのですが、クラッシックといえども、聞くに堪えないものもたくさんありますね。「
そちらでもきっと、クラッシックのコンサートやオペラはたくさんあると思いますが、これは単に行くか行かないか、ですね。 とても全部は行ききれないから、何を取って何を捨てるか。
家にいるときは、テレビは全く見ない代わりに、まずクラッシックのラジオ放送をつけます。自分の持っているCDなどのほかにもいろいろ聞けるから楽しいのですが、クラッシックといえども、聞くに堪えないものもたくさんありますね。「